この記事では、事業所で心折れそうになる瞬間、子どもの「つまんない」と言う発言を考えていきたいと思います。
1 「つまんない」という子ども
支援者が一生懸命、時間をかけて準備したプログラムや楽しいはずの自由時間中にたまに聞かれる、子どもの「つまんない」という発言は、何度言われてもショックを受けてしまうものです。
ショックを受けて終わりではなく、もう少し掘り下げて考え「つまんない」の解消法まで考えてみましょう。
1-1 「つまんない」の意味
この項目では、子どもの言う「つまんない」の意味やニュアンスを、もう少し掘り下げて考えていきたいと思います。
子どもが「つまんない」という時の状況をイメージしてみてください。その状況で子どもの気持ちになると、多くの場面で「つまんない」が他の言葉に置き換えることが出来るのではないでしょうか?
例えば、1人遊びに飽きてきた子は「かまって欲しい」かも知れませんし、微細運動が苦手な子は「難しい」や「出来ない」かもしれませんね。
また、他のお友達に付いていくタイプの子どもは「何をして遊んだらいいか分からない」かも知れません。
支援者側のイメージで決めつけるのは、押し付けることになる可能性があって危険ですが、子ども達の気持ちを理解する為の1つの選択肢にはなると思います。
1-2 子どもの「つまんない」の解消法
この項目では、子どもの「つまんない」をどのような方法で解消していくのかを、具体的に考えていきたいと思います。
前項目で考えたように「子どもの気持ち」がイメージ出来れば、その気持ちに寄り添ってあげることが1つの解消法になるかと思います。
しかし、子どもの気持ちに寄り添うと言うのは「答えをあげる」事とは少し違っています。段階的に初めは教えてあげることは必要ですが、ステップアップしていかないと「つまんない」と言えば考えなくていい、楽できると言った「誤学習」に繋がる可能性もあります。
2まとめ
さて、ここまで「つまんないと言う子ども」ということで「つまんない」の意味やニュアンス、そして「つまんない」の解消法について考えてきましたが、いかがだったでしょうか?
多くの場面で子ども達は、ボキャブラリーが少なく、表現が上手くできていない事が原因になっています。つまり「つまんない」は何かを伝えたいという「表現」の1つだと考えることが出来ます。
段階は違いますが、例えば言語でのコミュニケーションが出来ない子供が「欲しいものがあった時に手を出してしまう(他害になる)」というのと似ているかも知れません。
なので「つまんない」と言われた支援者はショックを受けている場合ではないんです。その裏には何か「訴えたいこと」があるのでは?と考えてみましょう。その発想が出来れば、その先はきっと難しくはないでしょう。
この記事を読んで、少しでも「子ども達の将来を見据えた療育」が広がっていけば幸いです。