1 利用者が受けられる恩恵
この章では2類型によって利用者が受けられる恩恵について「質の高い療育」と「事業所選択のしやすさ」という項目でまとめていきたいと思います。
1-1 質の高い療育
2類型によって得られる最大の恩恵は、やはりこれになるでしょう。そのために2類型を進めていると言っても過言ではないかもしれません。
特に「特定プログラム特化型」については、既存の専門的支援加算の延長にあり、より特化されたものだと考えられます。
また、それだけでなく「総合支援型」に関しても「療育を謳っておきながら、ただの習い事だった」などの、間違った療育は減少していくでしょう。
1-2 事業所選択のしやすさ
私の考えでは「総合支援型」も「レスパイトを軸にした事業所」と「集団活動やSSTなどの療育を軸にした事業所」に住み分けがされていくと考えています。
それは敢えて大雑把にいうと、保護者様に対して目を向けているか、子ども本人に目を向けているかの違いだと思います。
今までも「送迎」「長時間の受け入れ」「遅い時間帯」など、保護者様が仕事や個人の時間を大切に出来るレスパイトの考え方はありましたが、2類型ではその部分にも言及しています。
今現在、先の報酬改定により単価が下がった影響などから「送迎なし」「短時間の療育」「習い事のような個別」が多くなっていたため、レスパイトの部分に言及したことの意味は大きいと個人的には感じています。
そのため「総合支援型」と「特定プログラム特化型」を併用して利用したり、本人や保護者様の生活スタイルにあった事業所を選択しやすくなると考えられます。
2 まとめ
さて、ここまで「2類型で利用者が受けられる恩恵」ということで、特に「質の高い療育」と「事業所選択のしやすさ」についてまとめてきましたが、いかがだったでしょうか?
2類型になることで利用者側にとって恩恵がある事が分かったと思いますが、変化というものは必ずしも万人にとって良いものだけではありません。
例えばADHDの子どもは一般の塾では受け入れられにくい現状があったり、習い事なども敬遠されがちな現状があります。そこの部分を放デイで担っていた所は確実にありました。
確かに療育をおこなわないで税金で9割強の負担というのは、過剰すぎるのかもしれません。しかし私は「福祉は100か0では無い」と考えています。
そこにニーズがあり、子どもの将来のためになっているのであれば、新たな仕組みを作ってでも、その形を維持することも必要なのではないでしょうか?皆様もこの記事をきっかけに、少しでも考えて頂ければ幸いです。