診断名に取り憑かれない療育者になろう│コラム

運営者:田中
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この記事は「診断名に取り憑かれない療育者になろう」という物々しいタイトルですが、子供と接する時の考え方をまとめています。

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1 診断名に取り憑かれない

「診断名に取り憑かれない」と言うのは「診断名から連想して子どものことを分かった気にならない」ということです。次項目で詳しく書いていますが、それ自体が「子ども自身をみていない」ことになり、子どもにあった療育がおこなえない可能性があるからです。

1-1 診断名と子どもの特性

私は本職でスタッフに指導する際にいつも伝えるのは「診断名は目安でしかない」ということです。これは「私が「特性」や「障害」に関する本を読まない理由│療育のお仕事」という記事でも触れていますが、診断名から連想される特性と子どもの持っている特性に乖離がある場合が多くあるからです。
私が「特性」や「障害」に関する本を読まない理由│療育のお仕事
いわゆる「ADHDとは」「自閉症スペクトラムとは」のような本は読まないようにしてきました。今回の記事では「私がなぜ読まないようにしてきたのか」を書いています。では、なぜ私が敢えてそうして来なかったのかというと「先入観」を持たないようにするためです。

実際に自閉症と診断されていても「いや、どうみてもADHDでしょ」という子やその逆もいます。診断された時期や成長、薬の影響など、様々な要因は考えられますが、実際にそういう子は多くいます。

1-2 子どもと接する時の考え方

診断名だけで子どもの特性を決めつけてしまう行為、それは言い換えると「子ども自身を見ていない」ということになります。

特性もまた個性なので、診断名だけでは個人にあった支援など分からないのです。皆様も血液型占いで友達が態度を変えてきたらどうでしょう?「ん?」となってしまいますよね?

子どもはそこまで考えることは出来ていないでしょうが「なんで、こういう対応をされてるんだろう…」と「?」マークが浮かんでいるかも知れませんね。

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2まとめ

さて、ここまで「診断名に取り憑かれない療育者になろう」ということで「診断名と特性」や「子どもと接する時の考え方」について考えてきましたが、いかがだったでしょうか?

シンプルにまとめてしまうと「先入観を持たず子どもと接して、子どもにあった療育をしよう」ということです。「子どもはただのタスクの塊」ではありませんし「診断名から導き出される課題をこなせばクリアするゲーム」でもありません。

子ども達は、今生きていて、子ども自身が考え行動し、今も成長しています。私達はその子ども達の将来を見据えて、その成長の手助けをしている存在です。子ども達の将来を見据えるためには、私達支援者が子ども自身と向き合い、子ども自身が持つ課題を見つけ療育をおこなう必要があるでしょう。