この記事では、子ども達が事業所に来たくなる要因の一つ「友達の力」についてまとめています。
実は見逃しがちですが、一緒に通っているお友達はすごい力を秘めていて、その影響力は療育に直結しています。
1 友達の力
「友達の力」は時に、必死で子ども達のためにプログラムを考えている大人達を凌駕し、超えていくことがあります。
その力の源はなんなのか、具体的に見ていきましょう。
1-1 ここでしか会えない友達
放デイに通っている子ども達は違う学校から通っている子も多く、放デイに来ないと会えない友達も多くいます。
来所すると必ず「○○くん、来る?」と確認する子がいたり、「○○くん、来るまでに宿題終わらせておきたい」など、自発的に行動する事も多くみられます。
そんな言動を見てると「成長したなぁ」と、嬉しく思う反面「大人は無力だなぁ」と感じてしまいます。
1-2 対大人との距離感の違い
対大人に関してはやはり、上下関係が出来てしまうものですし、そうあるべきだと私は思っています。子ども同士は横の繋がりで、多少の年齢差なら対等に付き合うことができています。対等だからこそ響く言葉があったり、対等だからこそ分かり合える感覚があるのも事実です。
例えば、スタッフが「片付けの時間だよ、さぁ片付けよう」と言っても耳に入らないのに、友達が「片付けようぜ」と言うだけで片付けが始まったりします。
ここでもやはり、成長と無力さを感じてしまいます。
実際には喜びの方が大きいのですけどね。
2 まとめ
ここまで「友達の力」について考えてきましたが、いかがだったでしょうか?
私が何を言いたかったかと言うと、スタッフは「自分達が全てを作っている」と思いがちですが「来所の動機」も「行動の理由」も、実は子ども達同士で完結していることもあったりするということです。歳の近いお友達がやってるから「あ、自分もやらなきゃ」と言う手本になったり、身近な理想像として真似しやすかったりします。
ただ残念なことに、悪いことすら真似してしまい「悪友」にもなりかねないのは注意しておきましょう。放デイに限らずですが「悪い言葉遣い」がうつってしまったり、と言うのはよくある事です。
私は積極的に子ども達の人間関係を療育に取り入れようとしています。先程も言ったように、良い循環を作ればあっという間に良い事業所変わる事が出来ます。お手本になった子は事業所内のインフルエンサーとなって、良い影響を周りの子に与え、自己肯定感が高まりもっと良くなっていきます。
子ども達に伝わりやすく、分かりやすい療育をおこなっていくために、子ども達の力も使っていきたいですね。
事業所内インフルエンサーとは聞きなじみがないかもしれませんが、私が勝手に作って使っている言葉です。
事業所内インフルエンサーについては、下記のリンクで詳しく書いていますので、併せてご覧ください。