虐待?子どものお手伝いを考える│コラム

事業所で子どもにお手伝いをさせようとすると「虐待になる」と言われて、療育の観点からも子どもにお手伝いをさせにくくなった。

運営者:田中
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知人から上記のような話を聞きました。私も「最近の小学校は掃除をさせない」という話題になり、少し調べてみました。
私なりの見解も入れていますので参考にしてください。
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1 掃除をさせると「虐待」と言われる理由

調べてみると、やはり世の中には色んな人がいて自分の価値観にないことを考えていたり、大切にしてるんだなと改めて感じました。その中で生きてきたつもりが、違う価値観が主流になりつつある現実があります。
学校や事業所で子どもに掃除をさせると「虐待」になるというのです。そして、コロナの影響もあり「子どもに掃除をさせるのはリスクが高い」と拍車がかかり、教育の現場での掃除離れが進んでいっています。これからは日本の公立の学校でも掃除を全くしない日がくるでしょう。
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ただ「今の時代は掃除させないんだ」で終わらせるのではなく、もう一歩だけ踏み込んでみましょう。

1-1 国際基準

・児童労働にあたる
・強制労働にあたる
・無償労働にあたる
主に上記の3点が国際基準では「違法労働」に当たると言います。特に先進国の多くは、業者に掃除を委託している事が多いとされています。
また、上記の観点から「本来受けられるべき労働を奪われている」と言うことになり、
・労働者の労働を奪っている
とまで言われてしまうのです。
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皆様は上記の現状をどう考えますか?私は世代的にもそうですが、通っていた学校が特に労働に力を入れていたこともあり「そこまでする?」と思ってしまいます。
確かに学生時代は「だるい」「なんでこんなことしなきゃならんのだ」と思っていましたが、今となっては良い経験だったし、それがあったから人より出来ることが多いと感じています。
また、それによって学校を恨んだり、訴えようなどと思うことは1ミリもありません。私は中学生の時から寮生活をしていため「洗濯」「掃除(公共の場含め)」もしていました。ではこれも強制労働なのでしょうか?
ホテルのようになんでもやってくれる環境ではお金もかかるし、きっと今の私は存在しないと思いますし、私には過保護に見えてしまいますね。

1-2 「なぜ掃除をする」の理解

私は小学校は市立のいわゆる一般的な小学校に通っていたので、比較出来るのですが「小学校では掃除の意味」を説明されたことはありませんでした。
しかし先述した中学校からの全寮制の学校では「労働」を「教育の1つの柱」として捉え「労働の意味」を説いていました。だから多感な時期の私も「だるい」ながらも受け入れられたのでしょう。
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ここでポイントとなるのは「受け手」の気持ちですね。受け手が「労働」と「教育」の違いを理解し、納得しているかどうかだと思います。
体験しないと分からないことは多くあります。「教育だというなら授業でやればいい」と言うかもしれませんが、家庭科の授業で「掃除はこうやってやります」と学んで身につくでしょうか?
また「そんなことは家で教えてくれ」と言う意見も聞かれますが、それが出来ればいいでしょう。でも現代社会では中々それが出来ない。共働きや環境の変化で昔のように「母から子へ」継承されにくくなっています。また「同世代の友達や先輩がやっているのを見て、自分も同調する」経験も大切です。
私は労働者ではなく「療育者」としてこの記事を書いているので、あえて言いますが、この現状が進む事こそ「教育機会を奪われている」と思いませんか?
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2 まとめ

ここまで「掃除が虐待になるのか」について、少し掘り下げてきました。結論を出さなければならないのであれば「指導者の質」になってくるのではないかと思います。
私は今の事業所でもお手伝いはしてもらいますし、それが「療育に繋がる」と自信を持って説明出来ます。例えその相手が自治体の監査の担当職員でも変わりません。
「根拠」があって「子どもの将来を見据え、現状と照らし合わせて必要な事」であれば、それは「療育に成りうる」のではないでしょうか?
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今回は私の思いが全開のコラムになってしまいましたが、いかがでしたか?これもあくまで私の考えであって、唯一の正解ではないと思います。
人が変われば療育も変わると思っています。私のやり方をタイプの違う児発管がやっても上手くいかないかもしれません。「自分なりの答えを」見つけて、日々子ども達と向き合っていけたらいいですね。
ちなみに本当に虐待を見つけてしまったり、虐待の疑いを持ったら、通告義務があります。その辺の知ってそうで分かりにくいことを詳しく記事にしているので、下記のリンクから参照してください。
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