この記事では「片付けの意味」と言うことで、テーマに沿った運営者の経験や考えを中心に記事にまとめていきたいと思います。
日常生活や仕事、療育でも役に立つ内容となってますので、是非最後までお読み下さい。
1 片付けの意味
この章では「片付けの意味」というテーマを「身辺自立」と「切り替えのスイッチ」という項目に分けて考えていきたいと思います。
1-1 身辺自立
子ども達に片付けをするように声掛けすることは誰もが経験していると思いますが、子どもに「なんで片付けしなきゃいけないの?」と聞かれたらなんて答えるでしょう。「自分が使ったんでしょ?」と答えている方が多かったように感じていますが、それだけでは説明が不十分な可能性もあるんです。
子ども達の中には「自分が使ったらなぜ片付けなければいけないの?」と悪気なく考えていて、単純に納得出来ていないケースがあります。そこの可能性を見過ごして「使ったら片付けるのが常識」という固定概念を押し付けてしまっているな、と感じることがよくあります。
この項目のテーマであるように「身辺自立」という側面から見た場合「自分が使ったら片付ける」という角度からのアプローチは間違いではないと私も感じていますが「なんで使ったら自分で片付けなければいけないの?」と聞かれた場面ではより具体的に噛み砕いて教える必要があると考えています。そして1回でなく何度も繰り返すことで習慣化し般化していくと思います。
次項目では「身辺自立」の他に、私が療育をおこなっている上で意識して、とても役に立った考え方を見ていきましょう。
1-2 切り替えのスイッチ
私は過去記事にも書いていますが、片付けを習慣化すると「片付けをする事が切り替えのスイッチになる」と考えています。1つのプログラムが終わったら片付ける、片付けたら次のプログラムに移る、という習慣が身につくんです。このように行動と思考が連動していることで、切り替えが難しい子どもが切り替えやすくなったという事例をいくつも見てきました。
なので「身辺自立はまだいいから、片付けももう少ししたらやらせよう」ではなくて、是非今すぐ始めてください。早い時期から始めた方が般化しやすく、本人にとっても負荷が少なく受け入れられる可能性も高いとみています。これも早期療育の1つのパターンだと考えて療育に取り入れています。
切り替えが出来る事が増えていくとスケジュールがスムーズに進むことが多くなるので、みんなが落ち着いた雰囲気の中で過ごせる可能性が増えてきますし、そのような環境の方が集中力も上がるでしょう。
2 まとめ
さて、ここまで「片付けの意味」という事で「身辺自立」と「切り替えのスイッチ」と言う項目に分けて考えて来ましたが、いかがだったでしょうか?
身辺自立を取り入れる際の考え方や声掛けの仕方、片付けること自体が次のプログラムへの切り替えのスイッチになる事が分かったかと思います。片付けを上手く取り入れることで、スムーズにストレスの少ない療育をおこなっていける事が期待できますね。
また、本文中にもあったように片付けに関しては、過去に「片付けをさせられない大人│コラム」や「片付けがマッチングのトレーニングになる!?│療育プログラム」という、関連記事を書いています。
是非、併せてお読みいただければ、より分かりやすいと思います。