今回は、自由遊びの中で「どこまでなら許される?」という、子どもの試し行動と一線を超えた時の注意の仕方などを考えていきましょう。
1 許容範囲
この章では「どこまでなら許される?」という疑問から考えていきたいと思います。
結論から言ってしまうと「明確なボーダーラインはない」ですし、もっと正確に言うと事業所(ご家庭)次第だと思います。
グラデーションのようなイメージで明確な線引きは出来ないけど「明らかな黒」や「明らかな白」は分かります。
1-1 ルールを決める
ここで必要になってくるのが「ルール」です。
子どもにルールを周知もせず、行き当たりばったりでスタッフ毎に基準があっては、子どもはどうしていいか分かりません。
「やっていい事」「やったらダメな事」と言う考え方ではなく「ルールを守る」という考え方の方が、子どもにもスタッフにも良いでしょう。
前半に書いていますが「事前に周知する」というのが大切です。「ルール」「お約束」は本来、双方が理解し、納得してこそ成り立つものです。
2 注意の仕方
この章では「注意の仕方」について、改めて考えていきたいと思います。
1-1 その場で言う
時間が経ってからの振り返りは、子どもにとって難しく、いつのなんの事だか分からずに「ごめんなさい」とだけ言っている。と言う場面を何度も見たことがあります。
明確に分かるように、起きたそのタイミングで伝えるようにしましょう。
1-2 その子の特性を見る
例えば「周りのものが気になってしまう子」や「気にしいですぐに折れてしまう子」に対して、集団のザワザワした中で注意をして伝わるでしょうか?
またその問題は「クリアしかけている問題」なのか「今1番の壁」なのか、本人の状況も見てあげるべきです。
1-3 否定しない
「なんでそんなことするの!」「ダメでしょ!」分かっていても咄嗟のことなので、ついやってしまいがちです。
緊急時や生命に関わることなど、状況によっては、しっかりと伝えるべきこともありますが、基本的には「自己肯定感」を下げないように、次回は「意欲的」に取り組めるようにしましょう。
3 まとめ
ここまで「許容範囲」と「注意の仕方」ということで考えてきましたが、いかがだったでしょうか?
事業所(ご家庭)の環境や方針で「許容範囲」は変わってきますが、予めルールを決めて周知することは変わりません。
また「注意の仕方」も基本的な考え方は抑えられたと思います。しかし「否定をしない」と教えると「甘やかす」「注意になってない」スタッフが非常に多いです。
注意をしてるのに「笑いながら」「遊びながら」では意味がありません。
逆に、この人は「注意しない人だから何やっても大丈夫」と認定されるでしょう。
まずは研修やミーティングをおこない、スタッフに「ルール」を周知し、スタッフに「注意の仕方」を教えることから始めていきましょう。