この記事では、こちらも障害児通所事業の永遠のテーマとも言っても過言ではない「忘れ物」について考えていきたいと思います。
1 忘れ物チェック
この章では「なぜ忘れ物をするのか」また「対処法」について、具体的な項目を挙げて考えていきたいと思います。
1-1 なぜ忘れ物をするのか
この項目では「なぜ忘れ物をしてしまうのか」具体的に考えていきますが、特に「子どもの特性」以外の部分にも注目してください。
①子どもの特性
とは言え、やはりこれは1番に挙げておかなくてはなりません。子ども特性があり、特性があるからこそ支援が必要です。特に「注意力」「短期記憶力」「整理整頓」などに課題のある子どもが多く、忘れ物に繋がっていますね。
②適切な支援が出来ていない
例えば帰りの準備をしている時に「忘れ物しないように確認してね」と声をかけただけだったり、一生懸命準備してる時に「水筒と帽子と手さげ、傘も忘れないでね」と声掛けをしてもおぼえられません。何か一つをしただけで適切な支援と言えるでしょうか?
答えは「子ども次第」となってしまうのですが、それだけでは足りない子の方が多いのではないでしょうか?
では具体的にどのようにすれば良いのか、次項目で考えていきましょう。
1-2 対処法
前項目やタイトルにヒントが散りばめられているので、皆様お気付きだと思います。
答えは「スタッフが確認する」ことです。忘れ物に関しては、即効性のある魔法のような支援はなく、一連の流れを身体が覚えるくらい続けることが近道だと思っています。
そのためには一連の流れを毎回繰り返していく必要があり、その流れ自体を支援する必要があるのです。
一つ一つの支援を項目ごとに区切るのではなく、俯瞰で流れをみつつ、結果「忘れ物をしていない」という支援が必要だと思います。もちろん、その中にはポイントとして一つ一つ大切な項目が隠れています。
2 まとめ
さて、ここまで「忘れ物チェックも大切なお仕事」ということで、忘れ物をする原因や対処法を考えてきましたが、いかがだったでしょうか?
本文の最後にも書いていますが、私は「療育は点ではなく線で見るべき」だと考えています。子ども達から見ると生活は連続しているので、区切って支援すると「その部分は出来るけど、生活の中では出来ない」という事が起こってしまいます。
スモールステップとして区切って身につけて、それを繋げていく事はもちろん間違っていませんが「繋げていく支援」を忘れているスタッフがほんとに多くいます。
小さい所に焦点を当てる療育は無意識のうちに意識していたりするのですが、俯瞰で見る視野の広い療育は意識しないと意識する事は難しいので、しっかりと意識して取り組みましょう。