この記事では「療育は子どもの幸せ?支援者の葛藤」と言うことで、テーマに沿った運営者の経験や考えを中心に記事にまとめていきたいと思います。
日常生活や仕事、療育でも役に立つ内容となってますので、是非最後までお読み下さい。
1 療育は子どもの幸せ?支援者の葛藤
この章では「療育は子どもの幸せ?支援者の葛藤」というテーマを「今の幸せと未来の幸せ」と「揺るがない思い」という項目に分けて考えていきたいと思います。
1-1 今の幸せと未来の幸せ
私は療育のお仕事をしていると必ず出会う保護者様のパターンがあります。それは「子ども達の今しか見ていない」ということです。確かに今も大切ですが、今出来ることをやらないと困るのは子ども達であって、それに気付いた時、大人になってから修正するのは本当にキツいことなんです。
だからこそ早期療育が言われていて、柔軟で成長が著しい年代に療育をおこなうべきなんですね。「子どもが楽しくないって言ってるから」そう言って辞めていかれた方も何人も見てきましたが、私達はそう言われてしまうと認めざるを得ないので仕方ないのですが、子ども達の将来を思うとやるせない気持ちになります。
本当のところ子ども達が今必要なことを理解し充実した療育をおこなえればベストですが、中々そうはいきませんよね。だからこそ保護者様を含む支援者はある部分では心を鬼にする必要があるんです。
次項目ではその辺の支援者の思いについて書いていきたいと思います。
1-2 揺るがない思い
私は「療育ラボ」の中でも常々「将来を見すえた療育」という話をしてきましたが、国が税金を使っておこなっている療育の中で楽しく遊んで終わりでは意味が無いんです。確かに楽しいだけだったり、ゲーム持ち込みOKの事業所の方が子どもからの満足度は高いでしょう。
しかしそこにせめてSSTを加えたり、療育の視点で見る部分がないと本当にただの「お預かり」ただの送迎屋さんになってしまいます。しかし、楽しそうに通っている子どもを見て何故か満足してしまう保護者様、負荷がかかっている子どもを見ていられないという保護者様の逃げだったり、責任を取り切れないという逃げに見えてしまいます。
療育自体が歴史が浅いこともあり、その効果や療育の内容に確信が持てていない部分があったり、信用出来ないところで負荷をかけるのは不安だという気持ちがあるのも確かです。しかしそれを加味しても、遊んでいるだけでは療育にはならないと思いませんか?
特に複数の事業所に通っている場合、支援の方針が違うので、子ども達自身が比べてしまうことでより顕著に現れます。
またどの事業所で効果が出ているのか分からなく、楽しいところでも効果が出ているような錯覚もあるのです。
2 まとめ
さて、ここまで「療育は子どもの幸せ?支援者の葛藤」という事で「今の幸せと未来の幸せ」と「揺るがない思い」と言う項目に分けて考えて来ましたが、いかがだったでしょうか?
子ども達は今の幸せと未来の幸せを繋げて考えることが出来ないため、どうしても今楽しく遊べたり、楽ができるところに流れていってしまうということ、また保護者様も現実から目を逸らしているところがあるため、支援者は子どもの代わりに客観的に正確に判断し、今何が必要なのかを見極める必要がある事が分かったかと思います。
また、私は過去に「子どもを輝かせる場所│コラム」や「子どもに先の話をしてあげよう│コラム」や「初めの「イヤイヤ」は消えていく│コラム」や「麦のように育つ子ども│コラム」や「発達のターニングポイント│コラム」といった関連記事を書いています。少し違った角度から見ることで新しい発見があったり、より理解が深まると思いますので、是非リンクからお読みください。