この記事では「覚えておきたい!学習指導の難しさ」と言うことで、テーマに沿った運営者の経験や考えを中心に記事にまとめていきたいと思います。
日常生活や仕事、療育でも役に立つ内容となってますので、是非最後までお読み下さい。
1 覚えておきたい!学習指導の難しさ
この章では「覚えておきたい!学習指導の難しさ」というテーマを「学習指導と療育」と「優先すべきこと」という項目に分けて考えていきたいと思います。
1-1 学習指導と療育
療育のお仕事をしていると学習指導という概念をどう取り扱っていくかという悩みごとが必ず出てきます。放デイの見学に来られるお母様の半数以上の方が「宿題は見てもらえますか?」と聞かれます。
私が現在いる事業所は学習に特化しているわけではないのですが「宿題をやる時間は設けていますし、出来るだけ宿題を終わらせて帰るようにはします」「しかし、学校との指導法の違いで混乱することもあると思うので、学習指導はおこなっていません」と、ハッキリとお伝えしています。
中には「全然大丈夫ですよー!宿題は教えて終わらせます!」といい、本当に答えを教えている事業所もあります。そもそも療育をおこなう施設で、学習指導という名のもと宿題の答えを教えることになんの意味があるのでしょうか。
ちなみに宿題や学習をツールとして扱い「座っている時間は座って過ごす」といったSSTの要素の1つとして使っています。ということも、同時に保護者様にはお伝えしています。
1-2 優先すべきこと
私達の1番の目的は療育であり、学習指導ではありません。国もようやくそこの部分に気付き、対策として2類型という方針を練り始め、これからあまりにも療育とかけ離れている事業所は立ち行かなくなるかもしれません。
今現在、もうすでに「将来のことを見据えた療育」をしっかりとおこなっている事業所はそのままもっと向上していってもらいたいですが、中には保護者様ウケがいい習い事系、塾系の特化型として運営している事業所もあるかと思います。
私個人はそれ自体が悪いとは思いませんが「この事業はあくまで療育をおこなうことを前提に認可している」という決定事項はどうやっても覆すことは出来ません。それが必要ならば、一般家庭と同じように自費で習い事に通うべきなのです。
私も学習特化型の放デイにいた時には「ADHDやグレーゾーンの子は塾からも断られ居場所がなくて、本当に嬉しいです」と言われたこともありましたので、全て潰すのではなくて別の事業や制度として共存出来たらいいなと思っています。
2 まとめ
さて、ここまで「覚えておきたい!学習指導の難しさ」という事で「学習指導と療育」と「優先すべきこと」と言う項目に分けて考えて来ましたが、いかがだったでしょうか?
学習指導という概念の扱い方は難しいところもあり1歩間違えれば療育から逸脱してしまうこと、また我々はあくまでも療育を基本としており特化しすぎて療育が薄まれば薄まるほどこの事業とは乖離してしまうことが分かったかと思います。
また、私は過去に「放デイにおける学習支援│コラム」や「2類型と学習特化型を考える│コラム」や「放課後等デイサービス2類型」や「2類型とレスパイト・ケアを考える│コラム」や「放デイ・児発の2類型を考える1│コラム」や「2類型に向けて準備すべきこと│療育のお仕事」や「2類型で利用者が受けられる恩恵│コラム」といった関連記事を書いています。少し違った角度から見ることで新しい発見があったり、より理解が深まると思いますので、是非リンクからお読みください。