この記事では「子どもの利用基準と優先事項」について、特に「子どもの利用基準とは」「事業所としての優先事項」の部分についてまとめていきたいと思います。
1 子どもの利用基準と優先事項
皆様の身近にある事業所では、子どもの利用基準が明確に決まっているでしょうか?この章では「子どもの利用基準とは」「事業所としての優先事項」という項目について考えていきましょう。
1-1 子どもの利用基準とは
ここでいう利用基準とは「事業所自体を利用出来る対象」とか「障害の度合い」ではなく、曖昧になりがちな「家族が濃厚接触者で、本人が濃厚接触者の濃厚接触者」など、明確な基準がなく、考え過ぎてしまったり、訳が分からなくなりがちな時の対応のことを指しています。
基本的な対策としては「その場の思いつき」ではなく「自社で基準を作る」ことが大切だと考えています。そして、毎回、誰に対しても同じ対応が出来ることが大切だと思います。社内に系列店がある場合は統一することが望ましいでしょう。
明確な基準がなかったり、毎回基準が変わってしまうと不信感を与えてしまったり、クレームに繋がってしまう可能性もあります。
それでは具体的にどのような基準を設けるべきなのか、私の経験や考え方を次項目で詳しく見ていきましょう。
1-2 事業所としての優先事項
基準にするために優先すべきポイントは「利用者様の為に」という部分だと考えています。基準をゆるゆるにして、何でもOKにしてしまえば、一見「要望に全て答えていて、とても良い事業所」に見えるかも知れませんし、一定の需要もあるでしょう。
しかし、もしクラスターが起きたら「利用者が減る」「信用をなくす」など、マイナスな効果で売上も落ちてしまいますし、最悪の場合は「死」に繋がってしまいます。なによりも子ども達が可哀想ですよね。
また、軽はずみに受けたスポット利用で、他の子の送迎が遅れてしまったらどうでしょう?送迎遅れによる「不信感」や「クレーム」だけならまだしも「スレ違いが原因の事故」や「周囲の子のサービスの質の低下」にも繋がりかねません。
そういったことが起こらないように、事前に準備しておくことが必要になりますが全てを網羅することは到底出来ず、結局は臨機応変な対応が求められる所はあります。
しかし、臨機応変を繰り返すのではなく「臨機応変な対応→社内基準を作る」と言った事を手を抜かずにおこなうことが求められると思います。
2 まとめ
さて、ここまで「子どもの利用基準と優先事項」ということで「子どもの利用基準とは」「事業所としての優先事項」に焦点を当てて考えてきましたが、いかがだったでしょうか?
「なぜ、利用基準が必要なのか」「なにを優先に考えたらいいのか」が、分かっていただけたと思います。
大切なのは「臨機応変な対応をしてはいけない」のではなく「臨機応変な対応から学んだことを基準として共有していくこと」だと考えています。
現場がそうしようとしても、運営サイドが理解してくれなかったり、面倒臭がって「任せる」で済ませたりしてしまうのも問題です。
現場の管理者に丸投げするにしても「大事なことだ」「皆でやっていこう」とする雰囲気作りは、運営サイドの協力があった方がスムーズですし、皆の士気も上がっていきます。
我々の事業所は療育をおこない子どもの成長を促進することが目的ですが、その前提に安心・安全な居場所の提供があると思っています。
子ども達の笑顔のため、我々スタッフもしっかりと準備をして運営していきましょう。