子どもが喜ぶ活動をしてあげたい。
子どもが自分のやりたい事を伝えられるようになって欲しい。
上記のような思いがあるけど「どのように形にしていいか分からない」という方へ、私が現役時代に実際に行っていたプログラムを紹介致します。
1 子ども会議
私は活動に関して、子どもの意見を取り入れるために月に1度子どもが主体のミーティングをおこなっていました。
少人数のグループを作りミーティングをおこない「提案」「プレゼン」をおこなうというものです。
子ども達には出来るだけ自由に発言して貰えるよう、ミーティングにかかる雑務は基本的にはスタッフがおこなっています。
1-1 子ども会議の進め方
ここでは注意点を交えつつ、子ども会議の進め方を見ていきましょう。
①少人数のグループを作る
子どもの状況にもよると思いますが、私は3~4人のグループに大人を1人入れたグループにしていました。
イメージとしてはこの活動全体を進行する、フリーで動ける進行役が1人と各グループ内をまとめるスタッフが1人ずついるイメージです。
②時間を決める
自己主張も大切ですが、他の人の意見を聞いたり、グループ単位でやるべき事を時間内に終わらせることも大切な事です。
グループ内のまとめ役は予めタイムスケジュールをイメージして子ども達に伝えることが大切です。
③順番に意見を聞く(提案)
挙手から始めてもいいですし、最終的に全員が1つは発言ができるようにしましょう。
スタッフは分かりやすいように記録を取っていきます。
私は、全員の意見が通ることは難しいので後日スタッフで精査し、ブログで発表する形をとっていました。
ブログでの実名は個人情報の問題があるので、子どもにハンドルネームを考えてもらい、ハンドルネームで発表していました。ハンドルネームを考えられない子はイニシャルでもいいですよね。
④理由も併せて伝える(プレゼン)
例えば「公園に行きたい」という意見を出した場合には「公園が好きな子が多くて、公園だと鬼ごっこが出来るから」など、どういう意見が採用されやすいのかヒントを出しながら説明します。
他人の立場になって考えることや自分の1人の意見だけではなく、みんなの意見の方が説得力がある事を感じてくれていたようです。
⑤採用プログラムの発表
連絡帳などで保護者様にも発表日を伝え、各家庭事にその子のハンドルネームも記載します。事前に、子どもや保護者様にも「全員の意見が採用されない」事を伝えておきましょう。
とは言いつつも、せっかくの意見なので出来るだけ採用したいですよね。なので複数の意見を組み合わせたり、こちらが考えたプログラムに付け加える「部分採用」という形をとっていました。
例えば「公園に行きたい」「工作をしたい」の意見だった場合「公園に行って、工作の素材を集めたあと遊ぶ」など、多少苦しくても「自分の意見が採用された」という成功体験を重ねて欲しいと思っています。
もう1つポイントとしては、当たり前ですが提案者が来る日にプログラムを設定してあげましょう。「採用されたのに自分がいない」のは可哀想ですよね。
2まとめ
今回ご紹介した「子ども会議」は準備もさほど要らず、子どもたちの意見を直に聞ける一石二鳥なプログラムだと思っています。
大人が考えたプログラムも意図があって素晴らしいものでしょうし、子どもの成長には欠かせないものだと思います。
しかし、子ども自身が考え、提案する事で「自分自身のやりたい事を見つめ直す時間」「他人の気持ちを考える時間」を作れ「自己表現」にも繋がると思います。
ここまで「子ども会議」のやり方やポイントを見てきましたが、いかがだったでしょうか?
ちょっとした事ですが、やってみると「この子、そこ興味あったんだ?」「これ、面白いね」というアイディアに溢れています。
前章でも書いてあるとおり「部分採用」でも、子どもの意見に「療育的要素」をちょい足ししても良いと思います。
「子ども達と一緒に作る療育プログラム」を是非、試して見てください。