本日は「療育プログラムを作る流れ」や「誰が作るの?」といった質問にお答えする記事となっています。
1 療育プログラムの作成
冒頭でも書いていますが、療育プログラムを作成するにあたって「誰が作るの?」「どういう流れで作ってるの?」という部分を考えていきましよう。
1-1 療育プログラムを作る人
結論から言いますと「事業所のスタッフ皆で作る」が正しいと考えています。
理由としては「偏り」を防ぐためです。例えば児発管1人で考えている場合「その人の得意分野」「その人の思考」によって、幅広くやっているつもりでも偏ってしまうことがあります。
そういった「偏り」を防いでバランスの良い療育を提供したり、1人では思いつかなかったアイデアを得られると共に「効率がよい」というのも大切な要素になります。
児発管1人に任せてるが故に「児発管が事務所に引きこもりがち」になるのであれば「皆で考えて児発管も子どもと接する時間を取れる」方が良いと思います。
この項目の部分は「個別支援計画」作成にあたっても言えることで、偏りを防ぐために「個別支援計画作成会議」を開いて、幅広い意見を取り入れる事が推奨されています。
1-2 療育プログラム作成ヒント
この項目では、私が実際に現場でおこなっていたいくつかのアイデアを紹介していきたいと思います。
①アンケート
月半ばくらいに各スタッフにアンケートを配り、期日までに提出してもらいます。その項目の中に「活動案」も書いてもらいます。
ここまで準備すると「必ず提出しなきゃいけない」という気持ちになり、アイデアが集まりやすいです。
無記名で意見箱のようなものも試しましたが、責任が分散されかなり集まりは悪く、同じ字での回答ばかりでした。
②聞き込み
これも効果的でコミュニケーションにもなるのでオススメしたいと思います。
要するに「児発管がスタッフ毎にアイデアを聞いて回る」という事です。
結局「児発管の時間取られるじゃん」と思われるかも知れませんが「1人で事務所にこもってる」のと「全スタッフと会話する」のは同じではありませんよね?
突然聞かれても中々アイデアが出ないかもしれないので、事前に告知したり、何回かに分けて聞くなど工夫しましょう。
③担当制
これはある程度事業所が成熟して来たり、上手くスタッフのモチベーションを高めてからの方が良いでしょう。
担当の日にちを割り振り「企画」「準備」「当日の司会」を全ておこなって貰えるまで出来るのが最終目標ですが、初めは部分的におこなう方がスタッフも安心して取り組めるでしょう。
児発管は「これで楽になったぁ」ではなくて「スケジュールを把握し進捗状況を確認」したり「信じて任せる」といった別の労力が必要となるでしょう。
④ミーティング
これが最もベタで皆思いつくものかも知れませんが「会議でアンケート回収する」「会議の席で1人ずつアイデアを出してもらう」「会議で担当を決める」など、上記の項目をまとめておこなえるという利点があります。
「会議までに考えなきゃ」など期日が分かりやすく、皆の前で「忘れました」とは言えない心理が働きます。
提出率が悪かったり、中々思うようにスタッフが取り組んでくれない時は試して見るといいかもしれません。
2 まとめ
ここまで活動に関して「作成の流れ」や「誰が作るのか」を考えてきましたが、いかがだったでしょうか?
「活動」は「皆で作るもの」で、ただ「提供されたものを子どもにやらせればいいのではない」という意識付けから、していく必要があるでしょう。
なので私の持論としては「全てが出来る完璧な児発管」より「皆を動かせる児発管」の方を目指していますし、そういう人を採用したいと考えています。
あまり積極的に出来ないスタッフも、任せる事で「自信」が付いたり「責任感」を持てることもあります。
「まだ無理だよね」ではなく「大丈夫、失敗してもフォローするから」と「信じて任せる」ことが「背中を押す」ことかもしれません。