うちの子はお片付けが苦手。
初歩的なマッチングトレーニングから試してみたい。
上記のようなお悩みをお持ちの皆様に今回紹介したいのは、「お片付け」を通して「マッチング」をおこなう方法です。
「お片付け」をするやり方次第で、簡単な「マッチング」のトレーニングを合わせておこなえる「袋詰めのマッチング」をご紹介させて頂きたいと思います。
1 袋詰めマッチング
出典:TEACCHプログラムに基づく自閉症児・者のための自立課題アイデア集
[監修] 諏訪 利明 [著] 林 大輔
この書籍は療育内容だけでなく、ツールとしての表現の仕方やアレンジの仕方にもアイデアが詰まっていて、本当にお勧めします。
放デイなどでも同じようなことはしているのですが「なるほど、こうしたらこんな可愛く見えるのか」「これは興味を引きそうだな」と、現場目線でみて魅力的なものがたくさん載っています。
ご家庭ではもちろん使えますし、私も現場に私物を持参していくほどです。
困った時にいつも助けてもらっている書籍から画像をお借りしました。
1-1 対象
・これからお片付けを練習したい子
・簡単なマッチングをしたい子
・握ったり、離したり、袋を閉じる練習がしたい子
1-2 袋詰めマッチングのやり方
上記の画像ではマッチングトレーニング用に「袋」と「中身」を用意していますが、今回私が紹介したいのは「実際のおもちゃを入れてしまおう」というものです。それに合わせていくつか工夫が必要になってきますので、具体的に見ていきましょう。
①ネットを用意する
100均で売っている洗濯ネットでも良いと思います。
洗濯ネットだとジッパーの開け閉めの練習にもなりますね。
②袋に入れるものを写真に撮ってネットに付ける
イラストや文字でも良いのですが、写真を撮ってラミネートしてつけるのが「最も分かりやすく、クオリティが高くなると思います。
テープなどで貼ってもすぐに剝がれてしまいますので、穴をあけて紐で結んだり工夫が必要ですが、下記で紹介している「ゼッケン留め」を使うと簡単です。
③ゴール
「片づけ」が1つのテーマになっていますので、片付け終わることがゴールになります。
ただ「じゃ、これからこれを全部片づけましょー!」と初めても恐らく上手くはいかないでしょう。「今日はぬいぐるみだけ」「今日はブロックだけ」と、その子の状況や段階に応じて少しずつ始めていきましょう。
2 まとめ
見本の写真をみて「この袋にはこれを入れる」といった部分でマッチングの効果が期待できます。また「遊び」「片付け」「トレーニング」をまとめておこなえることで、子どもへの負荷が軽減することも期待できます。
また、段階に応じて「写真から敢えて文字だけにしたり」「袋ではなく引き出しに変えたり」することが想定されます。
いかがだったでしょうか?
たくさんの道具は必要なく、ちょっとした意識で生活のすべてが療育になります。
療育は「その子がその子らしく、生活しやすくなること」を目指しています。生活をしやすくなるためのトレーニングなので、生活の中には療育のヒントがいっぱいあります。
難しいことを考えすぎずに実践してみましょう!
3 関連記事