本日はタイトルにもあるように「スマホ育児」について考えて見たいと思います。
また、ご家庭と事業所の違いなども含めて考えて行ければと思っています。
1 スマホ育児とは
子どもを静かにさせるためにスマホやタブレットを与えて動画を見せる育児、ということになっています。
1-1 ご家庭におけるスマホ育児
賛否両論あると思いますが、私自身の個人的な意見としては、ご家庭でのスマホ育児は「条件付きで有り」だと考えています。
というのも「阿吽の呼吸」のように、流れ作業で「とりあえず動画」は違うと思っています。
古くは「テレビやビデオを付けてテレビの前に居てもらう」だったものが、媒体が変わっただけですし、絵本ならいいの?おもちゃならいいの?とキリがないと思うんです。
しかし、レスパイトがあるように24時間全てを子どものために使うことは出来ませんよね。家事をする間だけベビーシッターを呼ぶなんてこと普通のご家庭では難しいでしょう。
そんな時の1つの手段としては、使ってもいいのかなと考えています。
とは言え、見せる前に「時間を決める」「観てはいけないもの」などのお約束はするべきだと思います。
1-2 事業所におけるスマホ育児
私の個人的な意見としては「基本的にはNG」です。
前項目で書いたように、ご家庭では「部分的なレスパイトツールとして使う」が前提でした。しかし、レスパイトをおこなうべき事業所がレスパイトツールに頼っていては責任の所在がなくなってしまいます。
事業所は個別支援計画に基づいて療育や支援をおこなっていますが「泣くから」「静かにして欲しい」から、動画を見せることになんの効果があるのでしょうか?
事業所は基本的に報酬の9割を税金から頂いています。それだけのものを提供しないといけない責任があります。
どんなに子どもに愛着が湧き、我が子、我が孫のように感じても「事業所は家庭ではない」プロとして報酬を頂いて療育をおこなっていることを忘れてはいけないのです。
子どものことを大切に思うのであれば、事業所の立場として「1歩引いてプロとして接するべき」だと思います。
2 まとめ
今回は「スマホ育児」について考えてきました。特に「ご家庭」と「事業所」との違いについて考えてきましたが、いかがだったでしょうか?
「ご家庭」と「事業所」では当然ながら立場も接している時間の長さも違います。それに伴って、それぞれの責任も同じではありません。
事業所には関われる期間に限度があります。それゆえに「今できること」「今必要なこと」を見極め、提供する必要があります。
今だけでなく「子ども達の将来を見据えた療育」をしていきたいと思います。