この記事では、私が本業の障害児通所事業において感じる「個の力の限界」や、その対処法についてまとめています。
療育のお仕事をされている方だけでなく、療育に関わる全ての方に、最後までお読み頂きたい記事になっています。
1 個の力の限界
この章では「個の力の限界」ということで、療育をおこなう上で如何に個の力が優れていてもベストな療育には足りない物がある、ということを学んでいきましょう。
1-1 個の力に頼り過ぎない療育
個の力で保っている事業所の場合、何らかの事情でそのスタッフが抜けてしまうと代わりがいなくなってしまいます。
初めから優れていて、スキルもあり、人望も厚い人を採用するのは用意ではありませんよね。
私は事業所を運営していく中で、ただでさえ「求人にかける労力やお金」が1番不要なエネルギーなのでは?と思っているのに、そこのハードルを更に上げていくことは極力したくありません。
1-2 対処法
私は誰もが同じクオリティで療育を提供できるような、マニュアルや仕組み作りが大切だと考えています。
優れた個の力に頼ってしまうと、良い療育が出来ても店舗展開も難しくなり、伸び悩んでしまうことも考えられますよね。
OJTなど、そのスキル自体を教えていけば良いと考える方もいると思いますが「できる人に仕事が集中してしまう」「療育が特定の人の考え方に偏ってしまう」といった事も考えられますので、注意が必要です。
また、組織であるのに仕事量や内容の偏りから特定の人の発言力が増してしまい、パワーバランスが崩れてしまったり、管理者や児発管の想定通りに進まなくなってしまう可能性もありますので、ある程度分散させることも意識していく必要もあります。
2 まとめ
さて、ここまで「療育を行う際の個の力の限界」ということで、個の力の限界や対処法について考えてきましたが、いかがだったでしょうか?
スタッフ同士で競うように能力を高め合うのも素晴らしい事だと思いますし、上手くいけば全体的に能力の底上げが期待できます。
しかし皆が強いわけでも、ポテンシャルがあるわけでもありません。そんなスタッフをも上手く導いてあげることで居場所を作り、戦力に変えていくことができます。
その仕組みやマニュアルを作るまではかなりしんどい時期もあるとは思いますが、産みの苦しみを乗り越えスタッフによいプログラムやツールを提供し、子ども達により良い療育を提供していきたいですね。