本日は「安易な約束」について考えていきたいのですが、現場で実際に起きた事例を紹介しつつ、一緒に考えていければと思っています。
1 安易な約束
今回のテーマである「安易な約束」でトラブルになってしまった事例を紹介してみたいと思います。
1-1 事例
この事業所には上手くいかないとイライラしてしまい、感情のコントロールが難しい男児が通っています。その日は午前中の利用が彼だけだったのですが、機嫌よく遊んでいました。
あるスタッフが調子よく「お友達をお迎えついでにドライブ行こうか?」と安易に約束してしまいました。しかしそのスタッフは、その日の送迎のスタッフではなく、更に送迎スタッフにもその事を伝え忘れてしまいました。
当然、送迎スタッフは彼を置いて送迎に出てしまうし、彼は悲しみに暮れ、泣き叫んでしまいました。
ここまでが、トラブルに発展するまでの流れです。
この先どうなったかというと、そのスタッフは何とかこの状況を取り戻したいと思ったのか「クールダウン」しようとしている子どもに対して「過干渉」をしてしまいます。
その時のことについては「子どものクールダウンと大人の過干渉│コラム」という記事になっていますので、そちらも併せてお読みください。
1-2 原因と解決方法
敢えて言葉にする必要はないくらい、原因は明確ですし、解決するのは簡単な話ですよね。
ここで出てくるのが、今回のテーマでもある「安易な約束」です。
これは療育や支援とは関係なく、人としてすべきではなかったなと思います。「出来ない約束」「根拠の無い約束」は結果「嘘」になってしまうのですべきではありません。
純粋な子ども達は「裏切られた」「なんで?」と思ってしまって当然だと思います。
私ならまず「他人の送迎時に無責任な約束はしない」ですし、仮にしたとしても「根回し」をしておきます。
送迎スタッフのOKが出て、初めて子どもにアプローチをかけます。双方がマッチングしたらドライブが成立するという考え方です。
子ども達に期待させて、持ち上げて、意味もなくどん底に落としてしまうようなことはやめましょう。
2 まとめ
この「療育ラボ」を見てくださっている方は、当然このようなことはないかと思いますが、今回の事例は私にとって衝撃的なインパクトがあったので紹介させて頂きましたが、いかがだったでしょうか?
今回はちょっと厳しいことも書きましたが、子どもを預かって成長を促す、発達を支援するというのは想像以上の責任があります。
小さなことだからと、その場のノリで子ども達を傷付けることがないように、日々努力していきましょう。