学習特化型の放デイは今後どうなるの?
今後は利用出来なくなってしまうの?
本日のテーマは「2類型✕学習特化」についてです。
「学習特化の放デイはどうなってしまうの?」という問いについて書いていますが、まだ分かっていないことも多く「私なりの見解」をまとめた記事になっています。
1 学習特化型の放デイ
現在の日本には数多くの放デイや児発が存在し、各々良いと思うプログラムを「療育」として提供しています。
中でも、保護者様の「学校の授業についていって欲しい」「最低限の勉強はして欲しい」という要望に答えた「学習特化型」は人気があります。
そのスタイルは様々で「個別療育」のような形で短時間マンツーマンでおこなうところや、「お預かり」の中で学習もみるというところ、送迎の有り無しなど多種多様になっています。
1-1 2類型と学習特化型
その理由として考えられるものとして「支給量は1日単位であり、1時間の利用でも4時間の利用でも報酬は同じ」ということ。そうなると時間を短くして回転率を上げようとする事業所も出てきます。
そこに関連して挙げられているのが「親の就労を支援するための支援時間の長短…」という部分です。需要がある為、短時間で回転率を上げ、送迎もしないのであれば、その負担のしわ寄せはどこにいくでしょう?
結局のところ、現在の「過度な学習特化型の放デイ」は「塾と同じ」と考えられるということだと思います。
そこに「療育」はあるのか?を自問自答して欲しいと思います。
1-2 学習特化型が生き残るには
私自身も「学習特化型の放デイ」や「英語に特化した放デイ」の立ち上げや運営に携わった経験もあります。その時に意識した事は「あくまでも療育」ということであり「学習はツールである」ということです。
なので当然「成績を上げます」や「宿題はかならずやらせます」「英語が身につきます」などのうたい文句は使わずに、あくまでも「学習を通して療育をおこなう」という事をお伝えしていました。
もっと言うと専門的な療育に特化せずに「学習だけで終わらせない」「レスパイト・ケア」を取り入れる方向性であれば、ある程度の時間は預かり、その中で出来るプログラムを組み立てる「総合的な療育」をおこなう必要はあるのかなと思っています。
総合的な療育とは、ガイドラインに「現行の運営指針にある創作活動など四つの活動をすべて行う」とあるように「自立支援と日常生活の充実のための活動」「創作活動」「地域交流の機会の提供」「余暇の提供」の事を指しており、こちらを2類型では「総合支援型」としています。
また、専門的な療育とは「理学療法など専門性の高い支援を提供する」ことになり、こちらを「特定プログラム特化型」としています。
今後どのような決定がくだされ、発表されるか分かりません。
「単位が減る」だけで終わるのか「認可しない」とまで厳しくするのか…どちらにしても「総合的な療育」を蔑ろにしている事業所や「専門的な療育」の出来ない事業所には厳しい状況になるでしょう。
2 まとめ
いかがでしたか?
2類型の流れの中での「学習特化型」の立ち位置と今後の方向性を少し具体的に考えられたのではないでしょうか?
上記の事を総合的に考えると、短時間の学習特化などは「総合支援型」にも「特定プログラム特化型」にも該当しないと判断されてしまいます。ただ、需要がない訳ではなく「間違いなく必要とされている分野」でもあことは忘れてはいけません。
「制度」の中で「需要」に対し何を「供給」できるのか、また「制度」の枠外で何を「提供」するのか、新しく切り開くタイミングなのかもしれません。
実際に私が学習特化型の放デイに勤めていた時は「一般的な塾は受け入れてくれない」という方がたくさんいらっしゃいました。
また「行き場のなかったグレーゾーンの子達の居場所を作ってくれて嬉しい」と感謝もされていました。
実際に自費で専門の塾をやっている方もいらっしゃいますし、この2類型の枠に仮に収まらなかったとしても、自費でおこなえるなら、放デイの枠に捕らわれない違ったビジネスチャンスにもなると思います。