
この記事では「公園遊びのリスク」について考えつつ、どうしたら「回避」出来るのかの「考え方」について考えていきたいと思っています。
1 公園遊びのリスク回避
この記事では「これをやれば大丈夫!」と言った「リスク回避の方法をレクチャーする」のではなく、ベースとなる考え方を学んで、ご自身が判断出来るようにしていけるのが目的です。
1-1 公園遊びのリスク
この項目では公園で考えられるリスクと、私がおこなっている対策をヒントとして挙げていきたいと思います。
①離脱
離脱とは、決められた範囲を越えて出ていってしまうことを指しています。
私はこの「離脱」を最も警戒していて、公園の出入口の数は必ず確認してスタッフを配置していますし、各スタッフに担当を付けています。
担当は対子どもだけでなく、このエリア担当など柔軟に対応出来るようにしています。
②遊具での事故
そのまま「遊具で起きる事故」のことを指しています。
その多くは「おふざけ」や「ルールを守れない」事から起きていると感じていて、リスクの高い遊具には「適切な声掛けが出来るスタッフ」を配置することが多いです。
声掛けだけで子どもをある程度誘導出来るスタッフは本当に貴重ですね。
③不注意からの事故
これも前項目と似ていますが「鬼ごっこをしていて後ろを振り返っりながら走っていて他の子とぶつかった」など、不注意が原因なだけに受身をとれず大きな事故になってしまう事もあります。
これに関しては、その場で出来る効果的な対応は余りない為「日頃から声掛けをして習慣を身につける」や「声掛けをする」「スタッフも参加している体で上手くバラけさせる」などの対応をしています。
④他の子とのトラブル
例えば、事業所と全く関係ない母子が砂場で遊んでいて、その子の「玩具を勝手に取ってしまう」や、もっといってしまうと「他害」に発展してしまうこともあります。
これに関しては、スタッフが目を光らせて置いても子どもの行動の方が早い場合も多々あります。その場合はすぐに説明と謝罪をおこないましょう。
他害は絶対に避けるべきですが、ある程度予想が出来るので対応しやすいかと思います。
⑤熱中症
これは夏前くらいから秋口までは十分に注意が必要ですが、マニュアル等で各事業所で対応しているかと思います。
私はその日の気温などによって、時間を決めて水分摂取の時間を作っています。
いつも言っているように、ルールには「事前の説明」が必要なので、公園で解散する前に「行って良い範囲」「声をかけたら必ず水分を摂ること」「帰る時間」などの「お約束」をしています。
⑥虫刺され
子どもの中には蚊に刺されていても気付かず腫れてしまったり、掻き壊して流血してしまったりする子がいます。
私の考えでは、優しさであっても「事業所で虫除けスプレーを用意」したり、「自前の虫除けを貸す」のはNGにしています。
それが原因でアレルギーが起きないとは限らないですし、肌が荒れてしまうかもしれません。
事前に計画を立てているはずですし、基本的には持参して頂くようにしています。
1-2 リスク回避の考え方
ここまで「公園遊びのリスク」と「私の対応」を見てきましたが、ここでは「どのように考えているのか」「なぜそのような対応になったのか」を考えていきましょう。
この療育ラボを愛読して下さってる賢明な皆様は、もうお分かりかと思います。
それは「想定」する事です。シュミレーションを何度も重ねて、想定しうるリスクを潰していきましょう。正直、それに尽きると思っています。
また、過去の失敗事例などを取り上げて研修などで情報共有しつつ、皆で対策を考えるのも良いでしょう。
このリスク回避の方法は「公園遊び」だけでなく、様々な場面で使える考え方ですので、常に頭に置いておいて頂きたいです。
2 まとめ
さて、ここまで「公園遊び」を題材に「リスク回避」について考えてきましたが、いかがだったでしょうか?
「リスクがたくさんありそうだから実施するのをやめよう」というのも1つの手ですが、それだと洗濯の範囲が狭まってしまいます。
リスクを想定した上で「どうすれば実施出来るか」を考えるのが、計画を立てる事だと思います。
しっかりと計画を立てらリスクを軽減する事で、多感なこの時期にたくさんの経験をさせられるように努めましょう。