毎日仕事に行くのが憂鬱で朝が怖い。
1 経営者と方向性が違った場合
私の個人の今までの経験だと、この業界の転職理由は「経営者との考え方の違い」が圧倒的に多いです。特に私のいる「障害児通所事業」には営利目的が1番の目標になっている事業所がまだ多くあります。
面接時には会社もそんなことは教えてくれないので「入社して気付く」ことが多くなってしまいます。今回は「経営者との考え方の違い」に焦点を当てて見たいと思います。
現場は「子どもファースト」の考え方でチームとしてまとまっているのに、会社のサポートを得られないのは、実にもったいないことです。人員の配置や備品、プログラムにかけられるお金など様々なところで現場との温度差を感じることがあります。そんな時どうしたらいいのでしょう?
1-1 会議などで提案する
経営者との距離が近い法人であれば、そのためのミーティングを調整することも可能でしょう。
よくある失敗パターンとして「これはこうしなきゃいけないんです!全然出来てないから〇〇してください!」これでは少し一方的で、聞ける話も聞けなくなる可能性があります。
私は自社の経営者に改善して欲しいがために、勉強をして知識を身につけて来たと言っても過言ではありません。冷静に伝えた方が伝わることもありますし、療育と同じで経営者の自己肯定感を下げても上手くはいきません。
1-2 行政に相談する
そもそも障害児通所事業は認可を受けて初めて運営することが出来ます。そのためには様々な条件があります。
そこに抵触している可能性があるのであれば、通告する義務があります。もしもそれを故意に「隠ぺい」したり「加担した」と見なされると、監査が入り徹底的に調べられるでしょう。
1-3 仲間をみつける
「1人では言いだしづらい」「どうせ聞いてくれない」という方は仲間を見付けるのも1つの方法です。あなたのその考えが正しい方向性であれば、きっと「同じ悩みを持つ仲間」がいるはずです。
それは非常勤さんかもしれないし、系列の他の児発管かも知れません。現場が事業所を良くしたいと思ってる人はいると思います。
「皆で一斉に抗議しにいく!」訳ではなく、一人一人の意見が裏付けとなって意見を強くし、経営者サイドも危機感を覚えるかもしれません。
ここで注意しておきたいのは「陰口にしない」ということです。改善する気のない陰口は生産性もなければ、なんのメリットもありません。経営者の陰口で繋がった仲間と良い事業所が作れるでしょうか?
2 諦めるのも一つの手段
最終的に私が行き着いた答えが「諦める」ことでした。これが一番の解決法なのではないでしょうか。しかし「諦める」には、大きく分けて2つのパターンがあると思いますので、その部分を具体的に見ていきましょう。
2-1 我慢する
1つ目は「諦めてなにも言わない」「我慢する」パターンです。私はこれが1番しんどくて、良くないと思っています。私はの持論では立ち止まっていると「成長が止まる」のでは無く、「退化していく」という感覚を持っています。
また中には「子ども達を見捨てられない」「転職するのにも労力がいる」と言われる方もいらっしゃいます。「救うべき子ども達は他の事業所にもたくさんいます」また「転職にかかる労力はかからなくても、毎日ストレスを抱え良い支援も出来ない」それでは元も子もありません。
正直、その体制で経営している会社は、現場からの訴えで経営方法を変えることはまずありません。少なくとも私は聞いたことはありません。だかこそ、その会社に依存し続ける理由はないと思っています。
自分を救うことも一人の人間を救うことなのです。
2-2 転職をする
2つ目は「諦めて次を探す」ことです。私は断然こちらをオススメしますし、実際に私はそうしてきました。それで生活が立ち行かなくなるのは問題ですが「想い」があれば仕事は必ずあると思います。特に「有資格者」で「運転可能」あればほぼ確実にあるでしょう。
また中には「私はなんの資格もないから」と言われる方もいらっしゃいますが資格は取れます。私も高齢者介護をやっている時に「介護福祉士」を取りましたし、児発管になってからも仕事をしながら「保育士」も取りました。「児童指導員任用」や「児童発達支援管理責任者」も実務経験を重ねることで取る事ができます。
自身が前向きに努力していれば、必ず自分の考えを受け入れてくれる場所、自分の力を必要としてくれる人と巡り会えるはずです。
転職にも労力は必要ですが「後ろ向きな努力」と「前向きな努力」あなたはどちらで努力しますか?
3 まとめ
私の持論として株式会社は株主のものだと思っているので、話して分からなければ「長いものに巻かれる人と、それなりのお付き合いをして下さい」と早々に見切りをつけてしまいます。また「それなりの想いだとそれなりの療育しな出来ない」と思っています。
逆に「帳票系が適当でも療育が良ければいいんだ!」という方も時折見かけますが、自身の今やるべき事を蔑ろにしている人が「子どもの将来を見据えた療育」が出来るとは思えません。そして支援者の想いは自然と子どもにも伝わると思っています。
今回の記事は、私の持論が満載のコラム系の記事になり、賛否両論あると思いますがいかがでしたか?
もちろん出来ることは全力でやるべきですし、改革するに越したことはありません。しかし、基本的には「人が人を変えることは出来ない」と私は思っています。
やるべきことを全力でやってもダメなら自分の身を守ることも考えてください。皆様が笑顔で充実した療育をおこなえることが、1番必要な事だと思っています。