この記事では「ベースの考え方!集団の活動及び見守り│療育プログラム」と言うことで、テーマに沿った運営者の経験や考えを中心に記事にまとめていきたいと思います。
日常生活や仕事、療育でも役に立つ内容となってますので、是非最後までお読み下さい。
1 ベースの考え方!集団の活動及び見守り
この章では「ベースの考え方!集団の活動及び見守り」というテーマを「集団を見る時のポイント」と「もう1つの役割」という項目に分けて考えていきたいと思います。
1-1 集団を見る時のポイント
新人のスタッフや集団活動に慣れていない方に集団を見てもらう時に1番困るのは、子どもの暴走を制御出来なくて活動自体が止まってしまったり、他の子どもが泣いてしまうなど周囲に影響が出てしまうことではないでしょうか。この項目では集団を見る時のポイントを学んでいきたいと思います。
①始まりと終わりの挨拶
切り替えのきっかけの1つとして「朝の会」とは別に、プログラムの始まりと終わりにピシッと挨拶をすることが大切です。「ここからはプログラムに取り組むんだ」と思わせることから始めたいですね。
切り替えが「始まりの挨拶」と「お片付け」けで激変!│コラム
②基準を持つ
「これ以上テンションを上げたら収集がつかなくなるな」など、子どもの行動の先をある程度予測して先回りすることも必要になってきます。
先回りしてやってあげすぎることは子どもの自発性が無くなったりするのですが、この場合は周囲に迷惑をかけないことの方が優先順位が高いと考えます。
境界線を引こう!ハイテンションの限界│コラム
③気付く
いくら完璧な基準を持っていたとしても、現場でそれに気付かなければ全く意味が無いと思います。逆に明確な基準を持っていなくても気付ければ対応出来ます。現場で気付くということはスタッフの集中力、考え方、視点など様々な要素が必要となり、最も大切なことの1つだと考えられます。
後手に回った支援者の責任│コラム
④折れない
途中まですごくいい感じで子どもと接することが出来ていても、子どもからの思わぬ反抗や暴言などでスタッフの心が折れてしまうことがあります。そこで引いてしまったら逆に誤学習してしまうということも忘れてはいけません。
怯まない力│コラム
⑤全体を見る
集団を見ているはずのスタッフが気付いたら特定の子どもとだけ話していて、集団に背を向けていたりするのを見かけることがあります。子どもに「切り替えが大切だよ」と普段から言っているスタッフも切り替える必要がありますね。
視野を広げた療育をしよう│療育プログラム
支援の統一をするには誰かに基準を合わせないといけないと思っていますが、多くの場合は児発管でしょう。児発管ならどうするか、どういう支援をすれば児発管に認めてもらえるかという「忖度」をして欲しいと思います。
ちなみに忖度(そんたく)とは「他人の心の中をおしはかること」です。
忖度力を身につけよう│療育のお仕事
1-2 もう1つの役割
集団だけに留まらないのですが、もう1つ大切なポイントがあります。私はよくお父さんとお母さんの関係性にたとえるのですが「お父さんが叱っている時はお母さんが優しい(フォローする)」「お母さんが叱っている時はお父さんが優しい(フォローする)」といったイメージです。
療育をしていると、どうしても「ダメなものはダメ」と言わなければいけないことや、注意をすることも絶対に必要だと私は考えています。そうなった時に上記の例えのようなフォローの役割がとても重要になってきます。
ただ優しく慰めるのではなく「どうしても注意されたのか」「どうしたら良かったのか」と物事を順序だてて整理するのを手伝う役割もあり「じゃあ一緒に謝りに行こうか?」と言うところまで持っていくことでその後スムーズに活動に参加出来る事も多くあります。
子どもの状況や環境などを見てバランスをとるバランサーのような役目なので難しいところもありますが、あるのと無いのでは大きく違うので是非意識してやって欲しいことの1つです。
2 まとめ
て、ここまで「ベースの考え方!集団の活動及び見守り」という事で「集団を見る時のポイント」と「もう1つの役割」と言う項目に分けて考えて来ましたが、いかがだったでしょうか?
集団を見る時に必要なポイントやベースの考え方、そしてバランサーとしての第2の支援者の重要性が分かったかと思います。文章にしたり、言われてみれば簡単なことだと思いますが、整理して伝えるだけでも受け手の印象は違うと思います。
また、私は過去に「集団をまとめるスキル│療育プログラム」や「療育の主役と主導権の関係性│コラム」といった関連記事を書いています。少し違った角度から見ることで新しい発見があったり、より理解が深まると思いますので、是非リンクからお読みください。